ALCOA++ 新機能、重要事項、知っておくべきこと

by: Willis Thomas, Learning & Development, Liasion Officer, Senior Associate Partner

ALCOAは、Attributable(帰属性)、Legible(判読性)、Contemporaneous(同時性)、Original(原本性)、Accurate(正確性)の頭字語です。この用語は、1990年代初頭に、FDAのスタン・W・ウーレン(シニアコンプライアンスアドバイザーおよびアソシエイツ)によって導入されたことが報告されています。その後、欧州医薬品庁(EMA)は、データ管理に重点を置いた4つの要件(Complete(完全性)、Consistent(一貫性)、Enduring(耐用性)、Available(可用性)を追加しました。この継続的な品質向上のステップにはALCOA+の名前を付けられました。

最近、Traceable(追跡可能性)が追加され、2023年から今後使用される新しい頭字語ALCOA++が採用されました。

Alcoa++_Site PQE

ALCOA++原則

  1. Attributable(帰属性): データ取得、アクション実施は誰がしたのか
  2. Legible(判読性): データやラボノート記入を読むことができるか
  3. Contemporaneous(同時性): データは作業実施時に文書化されか
  4. Original(原本性): データは原本記録、もしくは、原本観察、あるいはその真正コピーか
  5. Accurate(正確性): エラーや文書改訂のない編集はあるか
  6. Complete(完全性):繰り返しや再分析の実施を含むすべてのデータを記録すること
  7. Consistent(一貫性): すべての要素に期待される順序で日付やタイムスタンプが付けられていること
  8. Enduring(耐用性): データは公式のラボノートや電子メディアに記録されていること
  9. Available(可用性): データ記録は、そのライフサイクル全体にわたってレビュー、監査、検査に利用できること
  10. Traceable(追跡可能性): データはデータのライフサイクル全体にわたって追跡可能である必要があり、変更はメタデータの一部として記録される必要がある(監査証跡など)

追加原則 - Traceable(追跡可能性)

各組織は現在、トレーサビリティを組み込んだ年次コンプライアンストレーニングを更新する任務を負っています。これには、適切な文書化の実践だけでなく、品質システムのあらゆる側面を超えて、データガバナンスなどの領域も含まれます。トレーサビリティにとって極めて重要なのは、CFR21 Part11への準拠と、組織が電子署名、短期および長期の記録アーカイブ、および紙のハードコピー文書のリポジトリをどのように管理しているかについての包括的な評価です。

PQEは、業界のベストプラクティスに従いながら、規制ガイドラインを順守するためにプロセスを調和させ、標準化する利点を、世界規模で企業が実現できるよう支援して、この分野での実施実績を積み上げてきました。

組織がトレーサビリティに関して考慮すべき質問の例は次のとおりです:

  • いつ転送されたか
  • どのように保管されていたか
  • 保管施設はどこにあるのか
  • なぜこれが返されたのか
  • その製品に署名したのは誰か
  • 破損したロットのどのパレットに問題があったのか

組織が、事業運営のサポートに使用するサプライチェーンの順方向および逆方向のプロセスとシステムを検討する際、過去数年間に設定された新しいシリアライズ要件の一部として、トレーサビリティに関するすべての質問に答えられることが不可欠です。

PQEグループは、お客様のニーズをサポートし、人材を教育し、製品開発と製造のコンプライアンスを確保します。ALCOA++とPQEのお客様への業務支援については、お電話お願い致します。

規制に適合していますか?

PQE Groupは、お客様のビジネスがALCOA++原則に従い規制に適合するようサポートいたします。

詳細をご希望の場合は、弊社のデータインテグリティ専用ページをご確認いただくか、お問い合わせページへアクセスください。お客様に最適なソリューションをご提案いたします。

品質コンプライアンス