PQE Groupとデータインテグリティ評価:完全なコンプライアンス達成への第一歩

by: PQE Group

ライフサイエンス業界は、臨床試験、研究、さらには日常業務に至るまで、常にデータに依存してイノベーションを推進してきました。しかし、規制の厳しい当業界におけるデータとは、単なるデータではなく、具体的には完全性の要件をすべて満たす高品質なデータを指します。

過去10年ほどで目撃してきたように、世界はデジタル化へと転換しつつあり、ライフサイエンス分野も例外ではありません。バッチ記録管理、品質監査、臨床文書といった紙ベースでリソースを大量に消費するプロセスは、かつて膨大な手作業と物理的な保管を必要としていましたが、現在では完全または部分的にデジタル化され、データへのアクセスが容易になり、管理が簡素化され、そして、最も重要な点として信頼性が向上しています。データ収集・処理にデジタルツールやプラットフォームへの依存度が高まったとしても、それに甘んじて、単なる見物人になることは許されません。むしろ逆で、規制当局がより高いデータ品質と完全性を求める現在、我々はこれまで以上にデータに注意を払う必要があります。

Data Integrity Quick Assessment_Blog

「コンピュータに任せて自分は休める」という誤解は、ライフサイエンス分野において重大な過ちであるだけでなく、企業の評判や事業全体を危険に晒す可能性があります。さらに、データの正確性、コンプライアンス、倫理的責任を確保するために不可欠な人間の監視の必要性をも損なうものです。

私たちが常に繰り返し強調してきたように、ライフサイエンス企業はデータインテグリティを単なる業務要件を満たすための規制上のチェック項目ではなく、果たすべき責任として捉えるべきです。データインテグリティを負担と見なしたり、後回しにしたりすることは、あなた自身と患者を危険に晒すだけでなく、監査証跡の欠如や未検証システムの使用など、当社のクライアントでのデータインテグリティ評価で頻繁に発見される、一般的で容易に回避可能な欠陥を見逃すことにも繋がります。

 

PQEのデータインテグリティクイック評価と製薬業界におけるデータインテグリティの重要性

米国食品医薬品局(FDA)や欧州医薬品庁(EMA)などの規制当局は、データのライフサイクル全体におけるデータの一貫性と正確性の確認を含む、データインテグリティに関する明確な期待値を設定しています。

データインテグリティの重要な要素であるデータライフサイクル管理は、このプロセスにおいて重要な役割を果たします。これは、業務中に収集するデータが、ALCOA+原則(データが帰属性、判読性、同時性、原本性、正確性を満たすこと)に沿った安全かつ確実な方法で取得、適切に記録、処理、保存、検索されることを保証するためです。

これらの基準はデジタルデータに限定されず、紙ベースのシステムにも適用されます。紙ベースのシステムにおいても、データの保存期間を通じて、トレーサビリティ(追跡可能性)、完全性、および不正アクセス、紛失、改ざんからの保護を保証しなければなりません。データインテグリティの侵害は、これまで、不十分な記録管理や不十分な統制など、データの信頼性と確実性を損なうギャップと関連しており、それが繰り返し規制当局の措置や多額の金銭的・行政的罰則につながり、企業の評判と患者の安全の両方に損害を与えてきました。

PQEグループは、プロセス上の不備、不十分な管理、データインテグリティにおける適切な文書化の欠如に起因するコンプライアンス違反のリスクを長年認識しており、ライフサイエンス企業が現在の実践を検証し、完全な規制遵守を達成するためにどの領域に対処すべきかを把握するためのデータインテグリティクイック評価を開発しました。

この3段階評価(低→高の順に採点)は、従業員トレーニングや規制基準へのコンプライアンスといった主要指標に基づき、ライフサイエンス分野のデータインテグリティレベルを評価するために設計されています。低スコアは、手動または旧式システムの依存・使用、不十分な従業員研修などによるデータインテグリティの深刻な欠陥が蔓延していることを示します。

この低スコアを取得した企業は、近代化と従業員トレーニングにおいて多くの課題を抱えており、業界および規制当局の期待に沿ったデータ管理を実現するため、直ちに是正措置を講じ、デジタルソリューションへの投資を行い、体系的なトレーニングプログラムを実施する必要があります。一方、高得点を獲得した企業であっても、データインテグリティのベストプラクティスに沿った適切な方向性を示して入るが、その状態を維持し続ける必要があります。理想的なスコアとはいえ、現状に満足すべきではありません。強力なデータガバナンスを維持し、進化する規制環境に対応するためには、継続的なモニタリング、定期的な評価、AIや機械学習などの新技術への投資が不可欠です。

 

ライフサイエンス企業がデータインテグリティのベストプラクティス導入時に直面する一般的な課題とは?

ライフサイエンス組織は、効果的なデータインテグリティプラクティスを組織内に導入しようとする際、依然として様々な課題に直面しています。データクオリティカルチャーの欠如から不十分な従業員トレーニングに至るまで、これらのハードルは数十社に影響を与え、規制違反による罰金や操業中断による収益損失という形で多大なコストを企業に強いています。不十分な管理体制や旧式のシステムと相まって、こうした一般的かつ回避可能な課題は、ライフサイエンス企業のデータインテグリティに対する脅威であり続けています。

近年、ライフサイエンス企業が業務を第三者に委託するようになるにつれ、監督体制も課題となっています。一般的な認識とは異なり、第三者も同様のデータインテグリティとALCOA+原則の対象となるため、混乱を招き、多くの企業にとって既に管理が困難な問題の複雑さを増しています。この状況の複雑さと現代のライフサイエンス企業が生成する膨大なデータ量は、データ管理、従業員トレーニング、そして全体的な業務効率化に向けた戦略的かつ戦術的アプローチを必要とします。その出発点となるのは、品質が一部の人だけの責任ではなく全従業員の責任であるという「クオリティカルチャー」の醸成です。

PQEグループのデータインテグリティ評価は、貴社が規制とデータ品質原則を遵守しつつ、透明性・継続的な監視・改善を促進する強固な内部責任文化を構築するための第一歩です。

データインテグリティ評価を行う(英語のみ)

 

 

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