以下の情報はPQE 本社(イタリア)で作成されています。このため、ここに紹介するRIMSとeDMSへの感覚が日本の製薬業界のそれとは若干違うかもしれません。しかしながら、これらのシステムの将来における重要性を簡潔に表しており、製薬企業等におけるDXの一つのツールとして参考にしていただければ幸いです。ー PQE Japan㈱
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製薬企業が今後数年間に直面するであろう大きな課題の一つは、新しいISO IDMPの要求事項に従って、正確で完全な情報を備えた企業データベースを更新し、維持することである。これは、様々な国際市場で自社製品の販売承認を取得するためか、あるいは既に承認された製品について様々な規制当局(主にEMA)の要求事項に準拠するために必要である。
EMAが設定した目標は、ISO(国際標準化機構)が開発した国際IDMP(Identification of Medicinal Products)規格の採用を含むSPOR(Substance, Product, Organization, Referential)プロジェクト [1]を通じて、医薬品データの品質と信頼性を向上させることである。他の規制当局もこの規格の採用を検討しており、スイス当局はEMAの要求事項の一部と整合させる可能性があるとして本プロジェクトを優先しており、米国と日本の当局はグローバルIDMPワーキンググループの一員であるため、近いうちにこの規格と整合させる可能性がある。このことは、様々な企業にとって、標準化された一貫性のある情報収集・管理を可能にする内部プロセスの見直しを早急に行う必要性を意味する。